赤い夜

嗚呼 赤い森
暗い夜道は
我の名を呼ぶ
久しい君に続く

忘れかけた姿を
思い出したなら
惹かれ
行き場の無き
我を連れて逝け

円周り
背に乗り
香の燵つ部屋へ
夢を語った
時進み
夜は更け
儚き灯は消えた

嗚呼

太陽は昇り
背に乗り
円回り
異なき空の色
重なり合った唇

今君は笑わない
独り
置き去り
理由も解らず
もぅ誰も居ないのに
また朝は来るの

赤い夜に迷い込んだ
一夜限りの物語
嘘だと解ってても
一人じゃ歩けないよ